ポリマー原料の発酵生産を目指した油糧微生物の分子育種

阪本 鷹行
(徳島大学 大学院生物資源産業学研究部 助教)

2016年7月1日金曜日

夏といえば、冬虫夏草!


梅雨も終わりが見えましたが、まだまだ蒸し暑いですね。

さて、梅雨といえば、やっぱり キノコ ですよね。

残念ながら、私は前回の更新以降まともにフィールドワークできていません。
しかし私のSNS上には、山や林におけるキノコ発見報告ばかりが上がってきて、羨ましい限りです。

夏のキノコといえば、やはり“冬虫夏草”ですね(思い込み)。

キノコには腐生性と寄生性(共生含む)の両タイプがあり、冬虫夏草は昆虫などを栄養とする寄生タイプのキノコです。“冬は虫だが、夏には草になる”という意味・・・かどうかは定かではありませんが、幼虫などに寄生し、初夏あたりでキノコとして生えてきます。
面白いことに、種によって生えてくる虫(宿主)が決まっています。通常“冬虫夏草”とは、漢方や薬膳などに利用されるOphiocordyceps sinensisのことを指しますが、様々な寄生タイプのキノコがいて、まとめて冬虫夏草と呼んでいます。

最近、私の研究室でも注目していて、見た目がグロテスクなのが面白いのか、生態が怖いからか、学生が嬉々として探してくれるので大助かりです(以下の写真は学生が見つけたもの)。


クモタケ: 地中に巣を作るトタテグモなどに寄生。つまり、クモは家で寝ている間に絶命。
初夏に粘土質の地層を見ると生えていたりします。
コニシセミタケ?: 絶命して落下したセミの死体から生えてくるようです。
二種類生えているように見えるのは完全世代と不完全世代と思われます。
タイワンアリタケ: アリに寄生。年中見られます。
アリは高いところにある葉の裏側で、葉脈に噛み付いたまま絶命。

冬虫夏草の薬用成分は宿主(昆虫)に生えているときしか生産されないらしいです。
アリなんかに生えるやつは本当にちょっとしか採取できないです。
セミなんて生育に7年もかかっちゃいますね。

そんな理由から、先に挙げたO. sinensisの他はほとんど、そもそも詳しく調べられていません。私の研究で創薬のきっかけとなる物質などが見つかるといいなぁ。

ただし、冬虫夏草を見つけるためには湿度の高い林で、這いつくばるように探さなければいけませんけどね。

2 件のコメント:

  1. 昔の人が漢方や薬膳にこういったキノコを使ってはどうか?と発想したその思考過程に興味があります。
    死体から生えてくるキノコが薬になる?体に良い?
    その発想はどこから来るのか?どう考えても不思議です。

    返信削除
    返信
    1. 本当ですね。
      恐らく「死体から生える」ことよりも「生を奪う」性質が重要視され、「生命力が強い」という発想に繋がったのではないでしょうか。
      いずれにしても、実際にそれが効能を持っているということがスゴイです。創薬の発見は野生的な勘に頼る方が早いかもしれませんね。

      削除